Code4Lib JAPAN ✕ みんなで翻刻

コレクション: 愛知県豊橋市関連資料

豊橋市水道誌 - 翻刻

豊橋市水道誌 - ページ 66

ページ: 66

翻刻

   第二章 第一節 水道事業沿革 す低地の井水は多量の有機物を含有しすい水質甚た不良なりとす大正三年のちょうさ調査に れは良水井は市内総井数僅かに十九「パーセント」にすぎ過ぎすと云ふ検するに深井々水は 概して良質にして湧水量も亦多きもの、如し即ち大字向山石川製絲場の如きは 深さ三百六十尺の水井より毎分三、一立方尺(一日二十四時間六百七十石)湧出し大字花 田日東製氷会社にては深さ二百七十尺の水井より一日(十時間)五百石の良水を又隣 接せる清水製絲会社工場にてはふ深さ百四十四尺の水井より知日(十時間)約千石の良 水を汲上け之を使用せりと云ふ其他一日十時間に二百石以上使用せる井数少から す本調査地の如きは地層水平にして平地に於ける下底地質を窺ふ能はさるも良水 井の深さより考察するに地下七十五尺乃至百五十尺乃至三百尺間に 良好なる帯水層の存在を想像するを得へし  多数の市民に良飲用水を供給せんか為め地下水を利用して水道を設けんと欲せ は地形上水源地を市の西方低地に求むるよりは寧ろ東方高地を選定するを便とす 而して地下地質及既堀水井は湧水量より推測するに市の西部低地に発達する礫及 砂の互層は市の東方にも広く布衍するものゝ如し浜松市の地質は概ね砂及礫の互 層にして深井より湧出する井水は良質にして其量の豊富なるか如く本市附近に於 ても恐らく地下に相当の良水ありと信す故に当市豊川南岸に於て牛川渡船場以西 の水田地及牛川部落の南部の二箇所に試錐して地質を調査すると共に水質及水量 を検し其結果を埃ち水源位置を決定せんことを希望す    第二節 水道施設  市営水道 大正九年以来講究せられたる本市水道問題が、漸く常道に轉回し茲に 明治二十三年法律第九号公布の水道条例の原則に基き、断然市の公共事業となし公 費を以て水道布設決行の合理なる所以を明かにせしより、吉川市長は大正十三年七 月二十一日、水道費金壹千圓の追加予算を市会に提案し、先ず水源調査を始むべき旨 を説明せしに、幸に市会は之を可決せり、依りて農商務技師の派遣を請ひ、水源として 地下水利用に関する地質調査を行へり。其報告は別項記載の如し。超えて大正十四年 四月十四日、更に上水道調査費金五千五百三十五圓の予算は、要求通り市会の可決す る所となり直に西大條覺を顧問に依嘱し、関係義技術員を招聘す。同年五月二十二日、土 地立入測量の件許可せられ、爾来立入測量及び採水検査・流量観測・実施計画等に従事    第二章 第二節 水道施設