翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

蕃談 - 翻刻

蕃談 - ページ 137

ページ: 137

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 《割書:分|付》第思可仰凌雲気?《割書:州人在諸蕃|中称尤慧頴》姿色堪加慎國【國は国の旧字体】名  《割書:婦女咸|妓美》二十四州斉■血裂眦同柜大英兵《割書:世皆謂|三十一》  《割書:州而客所傳【傳は伝の旧字体】乎州人即爾?似|得真又■説與【與は与の旧字体】建国顚?末》     三 三乙島  聞道丁年遺老存弾丸地遂供狼吞《割書:島本自立六十|年前■【口へんに英】》兵来伐  《割書:戦敗|見併》千斤大■【石へんに聚】■【環の王へんがさんずい】城設《割書:島已属■【口へんに英】乃染?堅城列|巨■【火へんに真】儼然為一雄鎮》萬【萬は万の旧字体】國  富商成市繁《割書:貿易盈有両米利堅|印度泰西支那等商館》冬暖林間青葉  満《割書:地近|赤道》風高桅上米旙翻《割書:港内舟|艘輻湊》乾坤到處【處は処の旧字体】皆安宅  堪戒野郎妄自尊    四 仝  旧畒【畒は畝の異体字】三枚種玉秔《割書:田成三枚粒|粗大三分強》暑天澡海覺【覺は覚の旧字体】身清《割書:夏|間》  《割書:男女没|水取凉》丁香酒烈把盃醉【醉は酔の旧字体】《割書:酒以丁香|醸為佳》按察官過脱帽  迎《割書:凡見尊長必去帽打恭尤|畏巡檢【檢は検の旧字体】吏官死生在其手》道上黒奴多識面《割書:寓久|黒鬼》  《割書:亦有|知音》庫中珍寶【寶は宝の旧字体】半忘名《割書:嘗随島吏入其寶庫奇珍駢|羅有人骨人腊燐条等聞石》  《割書:渠水中州貯燐一萬枚以|備緩急其餘【餘は余の旧字体】都遺忘》燐它一挺豊碑側定有■  魂泣月明《割書:舩長平四郎病没夷衆會 【會は会の旧字体】葬【異体字を使用】三百許割?原|板長墓且告曰異時取良珉依様改?造》    五 ■【口へんに英】國人  峨【偏の山が冠になる】々大舶載雄兵蠺【蠺は蚕の異体字】食東西事遠征籠絡御人多覇  道《割書:珠饒|権畧【畧は略の異体字】》威厳従政用軍令《割書:合同及邏察皆日■【口へんに英】国|暴?戻直以平法治人》戦  酣方聴血漂杵《割書:初客欲赴廣東會|片烟軍起而罷》吏至必要金満籯

現代語訳

(分かりやすく)その才智は雲を凌ぐほどと思われるほどだ(州の人々は諸外国の中でも特に聡明とされる)、容姿端麗で国名を慎重に扱うに足る(婦女はみな美しい)、二十四州がみな血で目を裂くほど怒り、大英の兵と同様に戦う(世間では皆三十一州と言うが、客の伝える州の人の話では、真実を得ているようでもあり、また建国の顛末についても説いている)    三 三乙島 聞くところによると、丁年の遺老が存在し、弾丸ほどの小さな土地がついに狼に呑み込まれた(島は本来自立していたが、六十年前に英軍が来て討伐した)(戦いに敗れて併合された)、千斤の大砲で城を設け(島はすでに英国に属し、堅固な城に大砲を列ねて、まさに一つの雄大な要塞となっている)、万国の富商が市場を作って繁栄している(貿易が盛んで米利堅、印度、泰西、支那などの商館がある)、冬でも暖かく林間に青葉が満ちている(赤道に近い地域)、風が高く檣上に米国旗が翻っている(港内には船舶が輻輳している)、乾坤到る処が皆安住の地である 野郎の妄自尊大を戒めるに足る    四 同じく 旧畝三枚に玉のような米を種える(田は三枚で粒が粗大、三分強)、暑い日には海で水浴びして身が清々しく感じる(夏の間、男女が水に潜って涼を取る)、丁香酒が烈しく杯を取って酔う(酒は丁香で醸造したものが佳とされる)、按察官が通ると帽子を脱いで迎える(すべて尊長を見ると必ず帽子を取って恭しく礼をし、特に巡検の役人を畏れ、死生がその手にかかっている)、道で黒人奴隷の多くに見覚えがある(長く滞在して黒人鬼とも知音がある) 倉庫中の珍宝の半分は名前を忘れた(かつて島の役人に随って宝庫に入ったところ、奇珍が並び、人骨、人の干し肉、燐の棒などがあると聞いたが、その水中の州に燐一万本を貯蔵して緊急に備え、その余は皆忘却した)、燐の一挺が豊碑の側にあり、きっと魂が泣いて月明かりに照らされている(船長平四郎が病死し、現地の人々が会葬、三百人余りで墓を作り、また告げて言うには、いずれ良い石を取って同様に改造するとのこと)    五 英国人 峨々たる大船に雄兵を載せ、東西を蚕食して遠征を事とし、籠絡して人を御する覇道が多い(権略に富む)、威厳をもって政治を行い軍令を用いる(合衆国及びロシアは皆日々英国の暴虐を憎み、ただ平和な法をもって人を治めようとする)、戦いが酣なる時に血が杵を漂わせるのを聞く(初め客は広東に赴こうと欲したが、阿片戦争が起こって止めた)、役人が至ると必ず金で籯を満たすことを要求する