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【右頁】
の人大安里と云もの一見して曰此人後必す億
兆の上に立んと後故あり国頭に来り越来王子
泰久に依る泰久信して思達王に薦む思達用て
筑登之(チクドン)とす尋て筑登之親雲上(チクドンパイチン)に進む泰久王位
に即くに及ひ内間の地頭とに長禄三年鎖之側
官に任す初め尚徳の薨するに当り法司等世子
を奉せんとす仍て例に遵ひ群臣を集め牛耳を
切り此事を告く群臣皆法司の権勢を畏れ相顧
みて言ものなかりしか忽一人の老臣鶴髪を揮
ひ身を挺て出て高声に言て曰国家は万姓の国
【左頁】
家なり一人の国家に非す吾先王の所為を観る
に暴虐無道なることは商紂にも勝り酒池肉林の
驕奢は夏桀も及はす祖宗の功徳を念はす臣民
の艱苦を顧み玉はさりき今又世子の幼沖を以
て之に継かは恐らくは生民塗炭の苦を救ふこと
能はさらん幸に内間の地頭御鎖之側金丸寛仁
大度四境其徳を称楊せさることなし民の父母と
為す此人を除き復た誰とかする是れ天我君を
生する也と言未た畢らさるに満廷の臣民異口
同音に其言の允とに当れるを言ふ貴族近臣は