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コレクション: 養蚕の書

蚕茶并紙木植方書 - 翻刻

蚕茶并紙木植方書 - ページ 10

ページ: 10

翻刻

 より出(いづ)る芽(め)を年々(とし〳〵)切(きり)とるなり根(ね)がりは土際(つちきは)より  とし〳〵かりとるなりこれは畑(はた)のもやうにて時宜(しぎ)に  よるべしかり桑(くは)はとかく【、】もと葉(は)土(つち)あがりて捨(すた)りも  あるなれど茶畑(ちやばた)にては其(その)うれひなし根(ね)がり  のかたはねふとりつよく枝(えた)も勢(いきほ)ひよきものなり切(き)  るは鎌(かま)をよく研(とぎ)て根(ね)もとよりずかりとさゝられ  なくなるたけはすにならぬやうに切(きり)とるべし  鉈(なた)などにてきるは根(ね)まていたみて翌春(よくはる)芽(め)の  出(いづ)ること至(いたつ)て少(すくな)しそれゆゑ鎌(かま)は念入(ねんいれ)研(とぎ)て用(もち)うへし 一 茶(ちや)桑(くは)畑(ばた)の廻(まは)りに草(くさ)もある所(ところ)茶(ちや)のまかれぬ処(ところ)は  紙苗(かみなへ)をうゑおくべし年々(とし〳〵)に二三度(にさんど)は土用(どよう)ごろに草(くさ)を  うちかへしおけばよし尤(もつとも)とし〴〵芽(め)はかり取(とる)がよし  二年子(にねんご)となりては紙草(かみくさ)と成(なり)がたしたとへ細(ほそ)くて  用(よう)にたらぬもかり捨(すつ)べし二三年(にさんねん)にては用立(ようだつ)もの  ゆゑ秋(あき)のすえ葉(は)の落(おち)たるときねもとよりかりとり  三四尺(さんししやく)に切揃(きりそろ)へ貫目(くわんめ)にて売渡(うりわた)すべし又むし  て皮(かは)をむきほしてうるもよし紙畑(かみはた)も手(て)もいら  す一反(いつたん)にて廿両(にしうりやう)ぐらいゐの産(さん)はおこるものゆゑなほ  さりにすべからす  右(みぎ)四木(しぼく)の事(こと)は利多(りおほ)しといへども当年(とうねん)まで