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コレクション: 養蚕の書

蚕茶并紙木植方書 - 翻刻

蚕茶并紙木植方書 - ページ 9

ページ: 9

翻刻

一実植(みうゑ)は丸葉(まるは)のよき桑(くは)の実(み)をとりてあとさきを  つみすて《割書:あとさきのみはきれ|くはとなるゆゑなり》水(みづ)にてよくあらひ真(しん)のたね  ばかりにして灰(はひ)にまぜてはら〳〵となしおき  畑(はた)の土(つち)をよくこまかにして下(した)へしもごえを よくひきよくほして切(きり)こなし随分(ずいぶん)平(たひら)かになし  その上(うへ)に灰(はひ)にもみまぜし実(み)をずいぶん薄(うす)く  かたまらぬやうにまきおき一夜(いちや)は露(つゆ)をうけよく  朝(てう)蒔(まき)たる上(うへ)に極(ごく)うすくよきこえ土(つち)をうなひて  遣 上(うへ)に米麦(こめむぎ)なとのわらにてもごもくにても日(ひ)  のすくほどにかけおくべしさて芽(め)の出(いで)たるを  見てわらをとりのけ高(たか)さ一尺(いつしやく)ばかりに日(ひ)よけをなして  手(て)すきあらば夕刻(ゆうこく)よりとりのけ朝(あさ)まきかくれはなほ  よろしつよく日(ひ)のあたらぬところは日(ひ)よけにも及ば  ず芽(め)四五寸(しごすん)になるまで手(て)まめにこやしをすべし  翌春(よくはる)別(べつ)にく別(べつ)に桑畑(くはばた)にうつし植(うゑ)土際(つちぎは)より切(きり)て新芽(しんめ)を  出(いだ)すとは前条(まへのくだり)の如(ごと)し細(ほそ)きは今(いま)一年(いちねん)おくれて植(うゑ)  かへ切込(きりこむ)かたよろし肥(こやし)は何(いづ)れも度々(たび〳〵)掛(かく)ることおこた  るべからす 一桑(くは)の仕立(したて)は立木(たちき)根(ね)がりの二色(ふたいろ)なり畑(はた)のもやう  にて五六尺(ごろくしやく)に幹(みき)をたて末(すゑ)をとめおき此(この)ところ