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のうちのよきをえらびて
両太神宮(りやうだいじんぐう)に奉(たてまつ)りて御神酒(おみき)をも備(そな)へ御礼(おれい)を申(まうし)
上(あげ)そのまゆを種(たね)とする時(とき)は翌年(よくねん)もきげんよく
よき蚕(かひこ)となるなりこはとしごろ伊勢(いせ)にてた
めしたることにてさらに物いみにも及(およ)ばぬ事(こと)
ゆゑいみけがれ何事(なにこと)ありても養蚕(かひこ)にさし
つかへなしされどそだてかたはおのれが子(こ)をそ
だつるごとく寒(さむ)き時(とき)はあたゝかにしあつきと
きは涼(すゞ)しくして食物(くひもの)にむらなく多(おほ)く食(くは)する
ほど糸性(いとしやう)つよくしていと目(め)も多(おほ)しくろ子(こ)
のうちちひさしとて狭(せま)き物(もの)に入(いれ)おくは悪(あし)し広々(ひろ〴〵)と
養(やしな)ふべし桑(くは)をやるに四度(よたび)のねむりきぬを
ぬぎし後(のち)は和(やはらか)なる葉(は)をあたへやすみ前(まへ)には
せめ桑(くは)とてふだんよりかずをましたび〳〵
あたへ青葉(あをば)よりあをばへうつるやうにすべし
夜昼(よるひる)数多(かずおほ)くくはするほどよしとしるべし
さて蚕(かひこ)を養(やしな)ふには桑(くは)多(おほ)から【た】ではかなはず
桑畑(くはばた)をおほく仕立(したつ)べしこれも先(まつ)明地(あきち)野地(やち)
をおこしおなしくははじめ一(ひと)とせ芋(いも)をつくり
その冬茶(ふゆちや)の実(み)をまく時(とき)は一(ひと)しほよろし茶(ちや)