翻刻!草双紙の世界

コレクション: NDL鳥居清長

親父布子鳶握 3巻 - 翻刻

親父布子鳶握 3巻 - ページ 15

ページ: 15

翻刻

とんびははねが なきゆへかへる事は ならずいつしん ふらりはたらきしが 喜兵へもしごく おもしろくなり 人を大ぜひかゝへて さく【作(農作)】をはじめとんびを はんとう【番頭】にして さくの せわを させはた けのま わりを くる〳〵と まわる けふも とんびとのかまわる からひよりがよいと いゝならわせけり 喜兵へはたん〳〵と もとでなしに しんだいをしあげ 大ぜいのくらしに成 しゆへにふしん【普請】を ひろくたてなをし むねあげにておびたゝしくさけさかなを ふるまいとんひは下戸ゆへ もちをくいへいぜいは とろゝがすきとん びとろゝむねあけの もちが二十四五たりぬ と今にお子さまがた のくちづさみ とは なり けり かふけづ つては さげなわ がゆくまい 【削る:大工の隠語で飲酒のこと】 【下げ縄:大工の隠語で蕎麦のこと】 【「こう深酒をしてはシメに蕎麦を食えないな」くらいの意味か。】