翻刻
喜兵へやふ〳〵とうちへかへり
たま〳〵うちにいるおもへはこゝろ
やすきものをおふぜいあつめ
むぎめしなどをたいてふる
まいさかなやへ
人ばしをかけ
こゝろまかせにた
のしめともうちに
いればよめもむすこも
よろこひすきしだい【好き次第】
にしてほふそう【疱瘡=伝染病】
とふぜん【同然】にとり
あつかいける
【疱瘡の病人をあつかうように遠くから見ているということ。家にいてほしいのであえて意見しないということ。】
おさむ【破れを別本で補う】
かろふ【破れを別本で補う】
おは【破れを別本で補う】
をりを【お羽織を】
めし
ませ【挿し絵で羽織を着せかけている】
なんといつれもさいぜんから
きがつきました山へても【気がつきました。山へでも】
太郎へでもまいろふでは
御座らぬか
【山はもくろみや計画のこと。囲碁をしているシーンなので、あなたのもくろみはお見通しだが乗ってあげますよと言っている。また山は富岡八幡宮の境内にある二軒茶屋のことでもあるので、「山へでも太郎へでも行こうじゃないですか」と洒落ている。太郎は葛西太郎の略で、向島にあった川魚料理店のこと。】
おがさわりう【小笠原流】
めはちふんにて【目八分にて】
さかづきをもち
いづる
【台詞】
しやうはく【しやうはく老(人の名前)?】
らうもし
こんど【もし今度】
ごとこ
ろで【碁所で】
のごが【の碁が】
いち
ばんに【一番に(ひと勝負に)】
三日かゝると【このあたりからかすれている。別本で補う。】
申がそれから
見れはこの
ほうとも【この方ども(この人たち)】
はめい
じん【は名人】
一日
には
三十ばん□
うちます
しよく人
にでも
なつたら
よいてまを【良い手間を=良い報酬を】
とりませふ