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ける人のゆかりとおほししりてその夜もたいめ【注①】し給
はすたはふれにくゝめつらかなりときこえつくし【注②】給ふ
人もいとをし【注③】とみたてまつるいさゝかも人心ちするおりあ
らんにわすれ給はすはともかうもきこえんこの御ふく【注④】の
ほとはひとすちに思みたれ【左に「ヒ」と傍記】るゝことなくてたにすく
さむとなむふかくおほしのたまはするをかくいとあ
やにくに【注⑤】しらぬ人なくなりぬめるをなをいみしう
つらきものにきこえ給ときこゆおもふ心はまた
ことさまに【注⑥】うしろやすきものをおもはすなりける
世かなとうちなけきてれいのやうにておはしま
【注① 「たいめん(対面)」の「ん」を表記しない形】
【注② 聞こえ尽くす=残るところなくお話し申し上げる。】
【注③ 気の毒】
【注④ 御服=服喪】
【注⑤ 折悪しく不都合にも】
【注⑥ ことざま(異様)=普通の有様とは違っていること。】