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さまにうちたのみとけ給へるさまを思いつるもわか
心もていとあちきなうおもひつゝけらるれはあなか
ちにもこしらへきこえ給はすなけきあかし給ふつ
かうのみしれかまし【注①】うていていらんも【注②】あやしけれはけふ
はとまりて心のとかにおはすかくさへひたふるなるをあ
さましと宮はおほいていよ〳〵うとき【注③】御けしきの
まさるをおこかましき御けしきかなとかつは【注④】つら
きものゝあはれなりぬりこめもことにこまかなる
ものおほふも【多うも】あらてかう【香】の御からひつ【唐櫃】みつし【御厨子】なと
はかりあるはこなたかなたにかきよせてけちかう【注⑤】
【注① 「痴れがまし」=馬鹿げている。】
【注② 出で入らんも=出入りするのも】
【注③ 疎き=冷淡な】
【注④ 且は=一方では。】
【注⑤ 気近う=親しみやすく。うちとけている。】