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いる人のかけにつきていり給ぬまた夕暮のきりにと
ちられてうちはくらくなりにたるほとなりあさ
ましうて【注①】見かへりたるに宮はいとむくつけうなり
給て北のみさうし【御障子】のと【外】にゐさりいてさせ給をいと
ようたとりてひきとゝめたてまつりつ御身はい
りはて給へれと御そ【衣】のすそののこりてさうし
はあなたよりさすへきかたなかりけれはひきたてさ
して水のやうにわなゝき【注②】おはす人〳〵もあきれ
ていかにすへき事ともえおもひえすこなたよ
りこそさすかねなともあれいとわりなくて【注③】あら
【注① 驚いて。】
【注② 体・手足などが小刻みに震える。】
【注③ どうにもならなくて。】