← 前のページ
ページ 21 / 156
次のページ →
翻刻
〳〵しくはえひきかなくる【注①】へくはた【注②】ものし給はね
はいとあさましう【注③】おも(おもふイ)たまへり【「り」の左に「ヒ」と傍記】よらさりける御心の
ほとになむとなきぬはかりにきこゆれとかはかり
にてさふらはんか人よりけに【注④】うとましうめさましう【注⑤】
おほさるへきにやは【注⑥】かすならすとも御みゝなれぬる年
月もかさなりぬらんとていとのとやかにさまよくも
てしつめておもふことをきこえしらせ給ふきゝいれ
給へくもあらすくやしうかくまてとおほすことの
みやるかたなけれはのたまはん事はたましておほえ
給はすいと心うくわか〳〵しき御さまかな人しれぬ心
【注① 引きかなぐる=手荒く引きのける】
【注② さすがに】
【注③ 意外で興ざめだ。】
【注④ げに=実に】
【注⑤ 失礼だ。】
【注⑥ 思われるのでしょうか。】