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となりて飛(とぶ)ことならざるなり。なむ右衛門いぶかりつゝ。財布(さいふ)をときて
見れば。うちにおよそ百両(ひやくりやう)ばかりの小判金(こばんきん)あり。扨(さて)は此(この)金(かね)のおもさに
たへずしておちたるか。朱賓(しゆひん)が雁(がん)は臆(むね)に金銭(きんせん)を貫(つら)ぬき。蘇武(そぶ)か雁(がん)は
脚(あし)に帛書(はくしよ)を繋(つなぎ)たる。ためしはあれども。かゝる大金(たいきん)を雁(がん)の足(あし)にゆひつけ
たるは。何(なに)のゆゑぞと。一同(いちどう)にいぶかり思ひぬ。此(この)金(かね)の出所(しゆつしよ)をしらんと要(やう)せば。
且(まづ)下回(つぎのくだり)を読得(よみえ)て知(しる)べし
巻の四終