Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション3

. Japonais 180-181 - 翻刻

. Japonais 180-181 - ページ 165

ページ: 165

翻刻

へと悶着(もんぢやく)す。三浦一党(みうらのいつとう)同心(どうしん)の輩(ともがら)。これを聞(き)くより後駆(おくればせ)に馳付(かけつく)る。中(なか)にも佐原(さはら) 十郎/左衛門尉泰連(ざゑもんのぜうやすつら)。同十郎/頼連(よりつら)。能登(のと)左衛門尉/仲氏(なかうぢ)。郎等(らうどう)合(あは)せ五十 余人。砂煙(すなげふり)を立(たて)て走来(はせきた)り。秋田勢(あきたぜい)が先陣(せんぢん)に、どつと喚(おめ)いて突(つい)てかゝる荒手(あらて) といひ其勢(そのいきほ)ひに的(あた)りがたく。色(いろ)めき立(たつ)て見たる処(ところ)に。三浦泰村(みうらやすむら)これを見て。 すはや此期(このご)と士卒(しそつ)を下知(げぢ)し。門戸(もんと)さつと八字(はちじ)に開(ひら)かせ。三浦(みうら)が腹心(ふくしん)の郎等(ろうどう)。柳川(やながは) 八郎/飛騨(ひだの)五郎。三好(みよし)十郎を始(はじ)めとし。屈強(くつけう)の輩(ともがら)弐十余人。戟先(ほこさき)を斉(そろ)へて 殺出(さつしゆつ)し。秋田(あきた)の先陣(せんぢん)に突(つき)かゝれば。左無(さなき)だに隊伍(たいご)みだせし。先手(さきて)の軍兵(ぶんびやう)。立足(たつあし) もなく左歩右歩(しどろもどろ)に。壱町計(いつてうばかり)颯(さつ)と引(ひ)く。弐陣(にぢん)に扣(ひか)へたりし。立花薩摩(たちはなさつま)十郎/公員(きみかず) これを見るより大(おほひ)に怒(いか)り。馬上(ばしやう)に長刀(なぎなた)水車(みづぐるま)に廻(まは)し。柳川(やながは)八郎にわたり合(あひ)。一薙(ひとなぎ) に八郎を打(うつ)て捨(すて)。猶(なほ)飛騨(ひだの)五郎に討(うつ)てかゝる。五郎は眼前(がんぜん)に柳川(やながは)が死(し)を見て。臆病(おくびやう) 風(かぜ)には誘(さそは)れけん。馬(うま)の頭(かしら)を立直(たてなほ)し。一鞭(ひとむち)あてゝ門内(もんない)に逃込(にげこん)だり。穢(きたな)し返(かへ)せと 追懸(おつかく)る処(ところ)に。三浦(みうら)が郎等(らうとう)小河次郎(をがはじろう)。館(やかた)の物見(ものみ)より射(ゐ)おろす箭(や)に。憐(あはれむ)