Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション3

. Japonais 180-181 - 翻刻

. Japonais 180-181 - ページ 174

ページ: 174

翻刻

寄手(よせて)は人馬(じんば)とも近寄(ちかよる)ること能(あた)はず。徒(いたづら)に鬨(とき)の声(こへ)を上(あ)げ。遠矢(とをや)を射(いる) より外(ほか)なかりけり。これを見て秀胤(ひでたね)は。すはよき時(とき)ぞと八十/余騎(よき)。城(じやう) 門(もん)さつと開(ひら)かせて。轡(くつわづら)を並(なら)べ蒐出(かけいで)つゝ。水はじきを以(も)て一方(いつはう)の火(ひ)を鎮(しづ)め。 どつと喚(おめい)て寄手(よせて)の先陣(せんぢん)。築山兵庫(つきやまひやうご)がひかへたる。真中(まんなか)へに突(つい)て入(い)り。 当(あた)るを幸(さいは)ひ切(きり)たて薙(なぎ)たて。忽(たちまち)十七八/騎(き)首(くひ)をとり。弐十四五人に手(て)を 負(おは)せければ。此/勢(いきほひ)に辟易(へきゑき)し。捲立(まくりたて)られ弐/陣(ぢん)になだれ掛(かゝ)る。弐陣(にぢん)に ひかへし小野寺(をのてら)小次郎/通業(みちなり)。手勢(てせい)弐百/余騎(よき)左右(さゆう)にひらき。鬨(とつ)と 掛(かけ)よせ。秀胤勢(ひでたねせい)を中(なか)に包(つゝみ)み。独(ひとり)も余(あま)さじとする所(ところ)に。秀胤(ひでたね)はるかに これを見て。あれ討(うた)すなと下知(げぢ)のした東小平治(とうのこへいぢ)。御厨(みくりや)五郎。葛西(かつさい) 忠次(ちうじ)天野(あまの)八郎/已下(いか)。究竟(くつけう)の城兵(じやうへい)五十余人。得(え)もの〳〵を引提(ひつさげ)て。小(を) 野寺(のてら)が勢(せい)に討(うつ)てかゝり。瞬(またゝく)うちに三十/余騎(よき)。人馬(じんば)もろとも薙倒(なぎたふ)せば。 内(うち)に包(つゝまれ)たる城兵(じやうへい)も。これに気(き)を得(え)て四角(しかく)に割付(わりつけ)。八面(はちめん)に蒐通(かけとふ)り