Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション3

. Japonais 180-181 - 翻刻

. Japonais 180-181 - ページ 175

ページ: 175

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難(なん)なく一/方(はう)を打破(うちやぶ)り。一手(ひとて)になつて戦(たゝか)ふほどに。小野寺勢(をのでらぜい)は堪(たま)り得(え)ず。散(さん) 散(ざん)に崩(くつれ)たつ。城兵(じやうへい)もはげしき戦(たゝか)ひに。薄手(うすで)痛手(9たで)を負(おふ)たれば。逃(にぐ)るを 追(おは)ず僥(さいはひ)に。城門(しやうもん)ひらき引入(ひきい)らんとす。小野寺(をのでら)は郎等(らうどう)従卒(じうそつ)。あまた討(うた)せ て大にいかり。馬上(ばしやう)に突立(つゝたち)屹度(きつと)見て。すは城兵(じやうへい)の引入(ひきいる)ぞ。付入(つけいり)にせよや 者(もの)どもと。扇(あふぎ)を上(あげ)て下知(けぢ)すれど。浅深(せんしん)の手疵(てきず)負(おひ)たる軍兵(ぐんびやう)。誰(たれ)か一/人(にん) 頭(かしら)を廻(めく)らす者(もの)もなし。こゝに通業(みちなり)が郎等(らうどう)に。金毬(かなまり)藤次/行景(ゆきかげ)とて。 大力(たいりき)無双(ぶさう)の剛者(がうのもの)。黒革威(くろかはおどし)の鎧(よろひ)に。同(おな)じ毛(け)の甲(かぶと)の緒(を)を卜(し)め。八尺計 の樫(かし)の棒(ぼう)に。筋鉄入(すぢかねいり)たるを引(ひつ)さげ。只(たゞ)一/騎(き)かけ出(いで)て。引入(ひきいる)城兵(ぜうへい)を追(をひ)すが ひて。木戸(きど)の内(うち)に入(い)らんとす。胤秀(たねひで)が郎等(らうとう)に臼井平六義成(うすゐへいろくよしなり)といふ者(もの)。 大長刀(おほなぎなた)を水車(みづくるま)にまはし。走(はし)り来(きた)りて行景(ゆきかげ)が木戸(きど)を越(こさ)んとする処(ところ)を。長刀(なぎなた) の石突(いしづき)にて。丁(てう)と突(つ)けば。いかゞなしけん行景(ゆきかげ)は。仰向(のつけ)さまに倒(たふ)れたり。平六(へいろく) 得(え)たりと長刀(なぎなた)取直(とりなほ)し。尖(きつさき)を以(も)て内甲(うちかふと)に。突入々々(つきいれ〳〵)。首(くび)をかゝんとする処(ところ)を。