Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション3

. Japonais 180-181 - 翻刻

. Japonais 180-181 - ページ 219

ページ: 219

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咎(とがめ)ず適(たま〳〵)。学智(かくち)碩徳(せきとく)の高僧(かうそう)あれども。徳(とく)を識(し)る人(ひと)稀(まれ)なる故(ゆへ)自(おのづ)から貧(ひん) 窮(きう)にして世(よ)に蔵(かく)る。次(つぎ)に神職(しんしよく)祝部(はふり)の輩(ともがら)も。その道(みち)の深理(しんり)を取(とり)うしなひ。 祈祷(きとう)に事(こと)よせて初穂料(はつほれう)を貪(むさぼ)り。託宣(たくせん)の詞(ことば)をかりて寄進(きしん)を募(つのり)。 利欲(りよく)を専(もつは)らとす。其(その)余(よの)芸術(げいじゆつ)を教諭(きやうゆ)する者(もの)枚挙(まいきよ)するに遑(いとま)なし。斯(かく) 上(か)み重職(ちうしよく)の族(ともがら)より。下(しも)百姓(ひやくせう)にいたるまで。皆(みな)邪欲(じやよく)に迷(まよ)ひて。迭(かたみ)に怨(うら)み 交(こも〳〵)も怒(いか)り。表(おもて)には無事(ふじ)安穏(あんおん)の容(さま)を見するといへども。天下(てんか)久(ひさ)しくは平(へい) 治(ち)しがたしと。憚(はゞか)る処(ところ)なく演(のべ)しかば。時頼入道(ときよりにうたう)全身(ぜんしん)に汗(あせ)を流(なが)し。頭(かしら)を低(たれ) て聞居(きゝゐ)給ひしが。此(この)とき大息(おほいき)をつき。暫時(しばし)詞(ことは)も得出(えいだ)し給はざりしが。良(やゝ)あ つて宣(のたま)ふは。今(いま)国政(こくぜい)既(すで)に乱(みだ)れて。天下(てんか)殆(ほと)んど危(あや)ふき条々(てう〳〵)。一点(いつてん)の覆蔵(ふくさう) もなく。朕(われ)に明(あか)ら容(さま)に告(つく)るこそ。皇天(くはうてん)の冥助(めうじよ)。且(かつ)は故泰時君(こやすとききみ)の。其許(おんみ) に託宣(たくせん)し給ふと。難有(ありかたく)こそ覚(おほ)えけれ。重職(ぢうしよく)評定等(へうでうら)の。朕(わか)耳目(じほく)を 掠(かす)むるを覚知(さとりえ)ざるは朕(わが)過(あやまち)なり。又(また)上下(せうか)懸隔(けんかく)に。聞(きく)に遅(おそ)きは兼(かね)て計(はか)