Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション3

. Japonais 180-181 - 翻刻

. Japonais 180-181 - ページ 228

ページ: 228

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国(こく)の忠(ちう)薄(うす)くして。超涯(てうがい)の賞(しやう)を蒙(かうむ)らん事は。所謂(いはゆる)国賊(こくぞく)とも禄盗人(ろくぬすびと) とも申べき。臣藤綱(しんふぢつな)に於(おゐ)ては愧(はぢ)憚(はゞか)る処(ところ)なり。君恩(くんをん)を辞(じ)し奉(たてまつ)る其罪(そのつみ) 不軽(かろからず)といへども。希(こひねがはく)は公(かう)に預(あづ)け奉(たてまつ)り度(たく)。若亦(もしまた)君命(くんめい)辞(じゝ)がたく。拝領(はいりやう)なさで 叶(かなは)まじくは。即時(そくじ)に辞職(じしよく)致仕(ちし)つかまつり可申と。憚(はばか)りなく反命(もほしあけ)しかば時頼(ときより) 其/廉直(れんちよく)を感(かん)じ給ひ。左(さ)あらんには少頃(しばらく)朕(われ)これを預(あつか)るべしと。補任状(ふにんじよう)を 取納(とりをさめ)給ふ。此/理(ことはり)を見聞(けんもん)の族(ともから)。自(みづか)ら己々(おのれ〳〵)が身(み)を顧(かへりみ)て。理非(りひ)の所得(しよとく)。非義(ひぎ) の所存(しよぞん)を深(ふか)く慎(つゝし)み守(まも)りける     時頼詠歌鎮怪異話(ときよりゑいかけいをしづむること) 于爰(こゝに)奇怪(きくはい)の事こそあれ。時頼入道(ときよりにうどう)斯(か)ばかり政治(せじ)に心(こゝろ)を委(ゆた)ねた まひて。寝食(しんしよく)をだに甘(あまん)じたまはずまし〳〵けるに。殊更(ことさら)今年六月/炎暑別(ゑんせうわけ) て甚(はなはだ)しく。夜(よる)さへも昼(ひる)の余炎(よゑん)に涼気(れうき)を得(え)ざりしかば。人皆(ひとみな)端居(はしゐ)して更闌(かうたけ) るをも知(し)らざりけるが。廿八日の夜半(よは)ばかりに。時頼(ときより)書院(しよゐん)の椽際(ゑんがは)に出て。書見(しよけん)