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参考北條時頼記図会巻二(さんがうほうてうじらいきづゑけんのに)
洛士 東籬主人悠刪補
戒寿丸幼(かいじゆまるいとけなうして)救(すくふ)_二 人民(じんみんを)_一即智話(そくちのこと)
栴檀(せんだん)は二葉(ふたば)にして芳薫馨(にほひかんばし)く。龍蛇(れうじや)は一寸(いつすん)にして登天(てんにのぼる)の気(き)を得(うる)と
宜(うべ)なるかな。于爰(こゝに)三代の執権(しつけん)北条右京大夫兼武蔵守平泰時(ほうでううきやうのたゆうけんむさしのかみたいらのやすとき)の嫡(ちやく)
孫(そん)。北条相模守(はうてうさかみのかみ)平/時頼(ときより)と聞(きこ)えしは。父(ちゝ)を修理亮(しゆりのすけ)平/時氏(ときうし)といひて則(すなはち)
泰時(やすとき)の嫡男(ちやくなん)。母(はゝ)は秋田城介(あきたじやうのすけ)の娘(むすめ)。後(の)ち薙髪(ちはつ)して松(まつ)の下(した)に関居(かんきよ)し給ふ
により。松下(まつした)の禅尼(ぜんに)と称(しやう)ず。安貞(あんてい)元年の春(はる)誕生(たんじやう)にして。天(てん)の為(な)せる伶俐(れいり)
賢才(けんさい)。他(た)の児童(じどう)の及(およ)ぶ処(ところ)にあらず。故(かるがゆへ)祖父泰時(そふやすとき)も。寵愛(てうあひ)殊(こと)に深(ふか)かりしが
四/歳(さい)にして父(ちゝ)時氏(ときうぢ)におくれ。母(はゝ)禅尼(せんじ)の手(て)に養育(やういく)せられ。幼名(やうめい)を戒寿(かいじゆ)
丸(まる)と号(なづけ)ける。寬喜(くわんき)四年の。春雨(はるさめ)のつれ〴〵。禅尼(ぜんに)侍女(じちよら)を集(つど)へて。四方山(よもやま)の
物語(ものがたり)をなし。興(けう)に入(いり)給ふ折(をり)から。侍女等(じぢよら)申すは。今(いま)民間(みんかん)に謎々(なぞ〳〵)といふ事