Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション3

. Japonais 180-181 - 翻刻

. Japonais 180-181 - ページ 76

ページ: 76

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幼童(ようどう)なりといへども。才智(さいち)抜群(ばつくん)なる由(よし)兼(かね)て聞(きゝ)たり。即今(そくこん)目見(めみ)へ致(いた)さす べしと宣(のたま)へば。泰時(やすとき)御請(おんうけ)を申。其旨(そのむね)を通(つう)ずれば。此とき戒寿丸(かいじゆまる)十 一/歳(さい)。原来(もとより)童形(どうぎやう)の出(いで)たち。緋(ひ)の綸子(りんず)に繍(ぬひもの)したる小袖(こそで)に。精好(せいこう)に菊緘(きくとぢ) したる小袴(こばかま)を着(ちやく)し。徐歩(しづ〳〵)と御前(ごせん)に出(いで)。遥(はるか)に下(さが)つて拝謁(はいえつ)す。将軍/則(すなはち) 土器(かはら)を取(とつ)て一献(いつこん)飲干(のみほ)し下(くだ)し給へば。戒寿(かいじゆ)突(つ)と立(たつ)て速々(する〳〵)と歩(あゆ)み。程(ほど) よく執行(しつこう)して。土器(かわらけ)を掌(たなごゝろ)に居(すゑ)。しさつて本座(もとのざ)に復(かへ)り。謹(つゝしんて)頂戴(てうだい)し。 列座(れつさ)の面々(めん〳〵)に一礼(いちれい)して退(しりそ)く。其(その)進退(しんたい)起居動静(ききよどうせい)。こと〴〵く法(はふ)に 合(かな)ひ。律(りつ)に正(たゞ)しく。頼経卿(よりつねけう)にも愛(めで)の余(あま)り。又(また)泰時(やすとき)に宣(のたま)ふやう。こと倉(さう) 卒(そつ)には(に)似たれども。当日(けふは)最上良辰(さいぜうきちにち)なれば。戒寿(かいじゆ)に首服(しゆふく)を加(くは)へ得(え) させん。其(その)備設(やうゐ)せよと宣(のたま)へば。泰時/面目(めんぼく)身(み)にあまり。急(いそ)ぎ全(し) 備(たく)なさしめ。則(すなはち)駿河前司義村(するがのせんじよしむら)。理髪(りはつ)に候(こう)し。頼経卿(よりつねけう)加冠(かくはん)なし 給ひて。御諱(おんいみな)を一字(いちじ)給(たまは)り。五郎/時頼(ときより)とぞ号(なづ)けられ。御引出(おんひき)もの