Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション3

. Japonais 180-181 - 翻刻

. Japonais 180-181 - ページ 80

ページ: 80

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五言(いつこと)に申のぶる計(はかり)にして。更(さら)に奥旨(おゝし)【おうしヵ】は覚悟(かくご)し侍(はべ)らず。しかれども恩問(おんもん)等(なほ) 閑(ざり)ならねば。いさゝか心(こゝろ)に残(のこ)り覚(おぼ)えたるを申上なりとて。弓馬(きうば)の故実(こじつ)を演説(ゑんせつ) せられ。則(すなはち)この流鏑馬(やぶさめ)の論(ろん)ありしが。かの法師(はふし)が申せしは。弓(ゆみ)は拳(こぶし)より押(をし) 立(たて)曳(ひく)べきやうに持(もつ)べし。ことに流鏑馬(やぶさめ)に矢(や)を挟(はさ)むのとき。弓(ゆみ)を真一文字(まいちもんじ)に 持(もつ)は非礼(ひれい)なりと申し候(さふら)ひき。誠(まこと)に至極(しごく)の事(こと)と覚(おぼ)ゆ。弓(ゆみ)を一文字(いちもんじ)に持(もて) るときは。引体(ひくてい)いさゝか遅(おそ)く見ゆるなれば。弓(ゆみ)の上鉾(かみほこ)を少(すこ)し上(あげ)られ。水走(みづはしり) にかけて持(もち)たるぞ。然(しか)るべく侍(はんべ)ると言舌(ごんせつ)堂々(だう〳〵)と述(のべ)ければ。側(かたはら)に候(こう)する。下河(しもかう) 辺行平(へゆきひら)工藤景光(くどうかげみつ)。和田(わだ)望月(もちつき)等(とう)にいたるまで。何(いづ)れも其(その)理(り)当然(たうぜん)たらんと 甘心(かんしん)せしに。三浦義村(みうらよしむら)討ち合点(うなづき)。誠(まこと)に其時(そのとき)某(それがし)も君前(くんぜん)に候(こう)して承(うけたまは)りた るが。老耄(らうもう)して忘却(ばうきやく)し。今(いま)幸氏(ゆきうぢ)の説(とく)に就(つき)て思(おも)ひ出(いだ)し。更(さら)におもしろく 感心(かんしん)のいたりなり。願(ねがは)くは改(あらた)められて然(しか)るべし。泰時(やすとき)満足(まんぞく)斜(なゝめ)ならず。我(われ)倩(つら〳〵) 其(その)説(とく)ところを以(も)て考(かんがふ)るに。理(り)あつて非(ひ)ならず。正(たゝ)しくして邪(よこしま)ならず。向後(けうこう)