Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション3

. Japonais 180-181 - 翻刻

. Japonais 180-181 - ページ 84

ページ: 84

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給(たま)ひ走湯山(はしりゆさん)の住侶(ぢうりよ)専光坊良暹(せんくはうばうれうせん)を。別当職(へつたうしよく)に補(ほ)し給ひ。爾来(しかしよりこのかた)。代々(よゝ) の将軍(しやうぐん)。年々歳々(ねん〳〵さい〳〵)に修理(しゆり)を加(くは)へ給ふが故(ゆへ)。御燈(ごとう)の光(ひか)りは神殿(しんでん)に充(みち)て。自(おのづか)ら 神威(しんゐ)を顕(あらは)し。宮前(きうぜん)の奉華(りつくは)は日々(ひゞ)に栄盛(ゑいせい)して。見る〳〵神徳(しんとく)を表(しめ)す。 読経(とけう)の声(こゑ)振鈴(しんれい)の音(おと)。朝暮(てうぼ)の雲(くも)に響(ひゞ)き。鼓笛(こてき)の調(しらべ)霊香(れいかう)の薫(かほり)。朱(あけの) 籬(たまがき)にみち〳〵て。実(げに)も源家(げんけ)の繁栄(はんゑい)甍(いらか)に現然(げんせん)たり。将又(はたまた)今日(けふ)放生会(はふじやうゑ) を執(しゆ)する事(こと)は。養老(やうらう)四年。人皇四十四代/元正天王(げんせうてんわう)の御宇(おんとき)。蛮夷(はんゐ)起(おこつ) て。隅州(おほすみ)日州(ひうが)に逆乱(けきらん)す。是故(このゆゑ)に豊前(ぶせん)宇佐八幡宮(うさはちまんぐう)へ御祈誓(ごきせい)ありて。 則(すなはち)祢宜(ねぎ)辛島勝波豆米(からしまかちはづめ)といふ者(もの)に。神軍(しんぐん)を引率(いんそつ)せしめて。かの夷(ゐ) 賊(ぞく)を征伐(せいばつ)させ給ふに。神力(しんりき)のふしぎによつて。忽(たちまち)賊徒(ぞくと)を亡(ほろぼ)し。両国(れうごく)とも平治(へいち) せり其後(そそのゝち)【そのゝちヵ】神託(しんたく)有(あり)けるは。抑(そも)今度(このたび)の合戦(かつせん)に。敵味方(てきみかた)性命(せいめい)を害(がい)せしむる事 幾千人(いくせんにん)。これが冥魂(めいこん)を慰(なぐさ)めんため。生(せう)あるものを放(はな)ちて命(めい)を助(たす)くべしと告(つげ) 給ふ。これより魚鳥(ぎよてう)を放(はな)ち神慮(しんりよ)をすゝめ奉る。所謂(いはゆる)放生会(はうじやうゑ)の由縁(ゆゑん)なり