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コレクション: 養蚕の書

機織彙編 5巻. [2] - 翻刻

機織彙編 5巻. [2] - ページ 3

ページ: 3

翻刻

【右丁】  し是居合を抜に刀之鯉口に刀の身のさはらず  して素直に抜と同じ筬は木太刀を打が如く心  に当ありて又手の内不尽様に残心之位を以次  の筬打に心を渡し一度毎に不成様にすべし  花機の杼を投るは花楼にあつて通糸の曳綾を  取る者を剣術之相手の如く心得て遅速(ちそく)を不厭(いとはす)  相手之業にしたがひ其間を見て程能く投べし  又花楼の上にて紋を引き綾を取る手の内は弓  を素引するが如く和らかに釣合て締(しま)りよく弦  のたるまざる様に引べし手の内に卵を拳が如  しおろす時分も又弓を引て止るが如く手に心  を入ておろさゞれは筈離(はずはなれ)のしたる弦の如く通  糸にいたみ付或は岩竹さわきて馬糸からまる也 【左丁】  故に弓を素引する心持に取扱べし投杼(なけひ)はすべ  て糸へ手の懸らぬよふにすべし手を懸るは白  機類ひなり筬は臍下へ力をもち擘(ひぢ)にて真直に  打附べし手先に力を入て打付る悪し又筬を  ねせて打はしまらす筬をしやくればめりを打  出すなり足は筬と一同におろすべしおろすとは  足を揚る事なり蹈竹を蹈たる足を揚れば綾取  下るなり惣て花楼にて通糸を引筬を打杼を投  ると蹈竹を蹈み足をおろすよほど拍子よく連  続して序破急の拍子自然に備れり其拍子を不  知は織物に光沢なく又竪糸時々切或村を織り  出す鍛錬(たんれん)は此所にあり織る人は父にし【注】花楼の  人は母なり機の竪糸横糸は子弟なり父これを 【注 NDLの翻刻文には「し」に「て」の傍記あり】