翻刻
○酒名大略(さけのなたいりやく)
恵泉酒(ヲイズヱンツイウ) 常州出産 味(あぢはひ)淡(うす)し
烏程潯酒(ウーテンツインツイウ) 湖州(こしう)出産
福珍酒(ホチンツイウ) 蘇州(そしう)出産
潞安酒(ルウアンツイウ) 山西(さんせい)出産 味 甜(あま)し酔(よひ)易(やす)し
汾酒(フンツイウ) 山西出産 即(すなはち)焼酒なり
紹(チヤ) 興(ウヒン) 酒(ツイウ) 紹興府(せうけうふ)出産【ルビは原典のまま。仮名の振り方は紹(シヤウ)興(ヒン)酒(ツイウ)が正しい。】
○総(そう)じて酒(さけ)は壷(つぼ)に入 斤(きん)目にて売買(うりかひ)す
五斤入 壷(つぼ)三匁 或(ある)ひは五六匁程尤 下(げ)
賎(せん)の者(もの)端買(はしたがひ)は手前(てまへ)より酒瓶(とくり)持(もち)ゆき
十文二十文 程(ほど)宛(づゝ)調(とゝのふ)るなり
○酒(さけ)製造(せいぞう)
酒(さけ)は米麹(こめかうじ)並(なら)びに水をもつて甕(かめ)或ひは
桶(おけ)に仕(し)こみ造(つく)る尤十月より翌年(よくねん)
正月二月 頃(ごろ)までの内(うち)追々(おひ〳〵)造(つく)りこむ也
量目(りやうめ)等(とう)は酒(さけ)の種類(しゆるい)によりて不同(ふどう)
ありつまびらかならず
酒壜(しゆとん)
醤缸(せうこう)
漏斗(ろうと)
煖鍋(だんくわ)
酒瓶(しゆへい)
爵盃(しやくはい)
杯(はい)