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【右丁】
つけらるゝ由申来り重(おも)き病人(びやうにん)二人は宿(やど)に残(のこ)し置(おき)十四
人ハ駕籠(かご)にて《割書:尤駕籠ハ下の方川越しの臺のことく組合せしものなり|こしをかけ両のひぢ持せあり四方に柱を立下にふとんを》
《割書:□き中ごしゆへ足いたまず甚だのりよき|ものなりのりものにハ上にきぼう珠あり》官人(やくにん)同道(とう〳〵)なし急(いそ)ぎ候内
初にかわらず道筋(みちすじ)両側(りやうかわ)辻々の見物(けんぶつ)群集(くんじゆ)にて押(をし)も
わけられず程(ほど)なく王城の惣門の前に至(いた)りかごを下(を)り
是より官人(やくにん)につき添(そひ)内曲輪(うちぐるわ)まで右左とも家中屋敷
厳重(けんぢう)にして一 軒(けん)〳〵門の上(うへ)に三ヶ月なりの額(かく)に似(に)たる
ものあり《割書:ダハイモツト云此品|にて格式(かくしき)わかるなり》此所をぐる〴〵と三町斗もまハり
候まで凡惣門より地行(ちぎやう)高(たか)き事一町斗也内 郭(ぐるわ)の入口に
【左丁】
遠見臺(とふみだい)あり高きこと四十 間(けん)ばかりあり平生(へいせい)官人(やくにん)上(うへ)え
あがりゐて海上(かいせう)を望(のぞみ)見る要害(よふがひ)の備也尤 官人(やくにん)半日かわり
これを勤(つとむ)る由又少し右の方に三軒四面ばかりの屋敷あり
天下の薬 部屋(べや)にて大 勢(ぜい)の人数(にんじゆ)手を揃(そろ)へ薬を刻 或(あるひ)は薬(や)
研(げん)にておろし《割書:但し薬研ハ|日本の通り也》遥(はるか)の向ふに薬 蔵(ぐら)又 仰山(ぎようさん)なる
干場(ほしば)もあり何(なに)によらず刻方(きさみかた)【長方形と丸の図】斯(かく)のごとし
至(いたり)て大きざみなり此所を過 内郭(うちくるハ)へ通(とふ)れば向(むか)ふに本丸有
此間下ハ切石にて天井(てんじやう)高(たか)く両側(りやうかわ)にこしかけあり凡一町
斗も有べし天井幷ニ両側とも朱塗(しゆぬり)にてあい〳〵に金銀