翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

南漂記 - 翻刻

南漂記 - ページ 31

ページ: 31

翻刻

【右丁】 呉服(ごふく) しゆすどんすさあやちりめん其外いろ〳〵珍敷(めづらしき)織物(をりもの)あり呉服店(ごふくみせ)    別(へつし)て仰山(ぎやうさん)なり木綿(もめん)もしな〳〵あれどさしてかわりなし 繪具(ゑのぐ) 何(なに)にても至(いたつ)て色(いろ)よきこと一段(いちだん)別(へつ)なり    朱(しゆ)るい格別(かくへつ)によろし 田葉粉(たばこ) 黄(き)萌黄色(もへきいろ)青色(あをいろ)是(これ)ハさして    日本に味(あぢ)わひとてもかわらず 茶(ちや)  同日本にかハりなし 喜世留(きせる) らうハ弐尺はかりなりかんくひハ【図あり】のことし     吸口ハ焼物多し象牙もあり 【左丁】 秤(はかり) 十露盤(そろばん) 大概(たいがい)日本に同(をな)じ 墨(すみ)  至(いたつ)てあしくくさ墨(すみ)のごとし其上 瀬戸(せと)ものにてすり物を書(かき)足(あし)の    きびすにても摺(すり)候故 尚々(なを〳〵)墨色(すみいろ)わろし墨(すみ)の性勝(せうかつ)て下品(わろし)なり 筆(ふで) 日記筆(につきふで)に用(もちひ)候ハ一本にて四本に遣(つか)へ候 裏表中(うらおもてなか)に又(また)跡先(あとさき)    甚(はなハ)だべんりよきものなり筆ハ品々上物あり 紙(かみ) 廣東(かんとう)より多(をゝ)く来(きた)る平生(へいせい)唐紙(とふし)を用ひ候なり    此国にてもいろ〳〵出来(でき)候由 不聞事(きかざること)残念(ざんねん)なり 書物(ほん) 此国にも制本(せいほん)あり多くハ廣東(かんとう)より渡(わた)るなり    又 福州(ふくしう)南京(なんきん)よりも来(きた)るなり