← 前のページ
ページ 62 / 104
次のページ →
翻刻
【右丁】
楠(くすのき) 右に同じ大木おゝし
樟(くす) 古木(こぼく)になれバ切(きり)とり日用(にちよう)に遣(つか)ふ薪木(たきゞ)となる故(ゆへ)
何(いづ)れの家(いへ)のわり木も香(かほ)ひおゝし
杦(すぎ) 大 舩(ふね)の帆柱(ほばしら)に遣ふもの未曾有(みそうう)の品 沢山(たくさん)にあり
松(まつ) 日本にかわりなし
路葉(びんろうじ) 大木にて実(み)ハ国人 薬喰(くすりぐい)に日々 食(しよく)する也 男女(なんによ)とも
歯(は)の
くろきハ此 実(み)を食するゆへなり葉(は)ハ国中の屋根(やね)又ハ
かべのかわりにもなり此木ことの外おゝし
【左丁】
槐(ゑんじゆ)檜木(ひのき) 此外大木あげてかぞへがたし
椰子油(やしゆのき) 此 柎(き)甚だ大にして百年にも朽(くち)ることなし葉(は)ハ
カチヤンといふて国中(こくちう)の屋根(やね)かべのかわりにも用る也
路葉(ろは)と同じことなり実(み)ハ食(しよく)用となし皮(かわ)ハ舩(ふね)の
綱(つな)により遣ひ実(み)の穀(こく)ハ釘(くぎ)のかわりになること鉄(てつ)く
ぎのごとし木ハ切とりて油をせんじだしともしあ
ぶら髪(かみ)の油にも遣ふ国用(こくよう)第一の樹(き)なり
右の外 諸木(しよぼく)数多(あまた)ゆへ珍(めづら)しき品(しな)斗(ばかり)を記(しる)し候
ふしよりふしまで
寸法 一本弐尺八寸弐分
竹 一本弐尺九寸
一本三尺四寸七分