翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

南漂記 - 翻刻

南漂記 - ページ 62

ページ: 62

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【右丁】 楠(くすのき) 右に同じ大木おゝし 樟(くす)  古木(こぼく)になれバ切(きり)とり日用(にちよう)に遣(つか)ふ薪木(たきゞ)となる故(ゆへ)     何(いづ)れの家(いへ)のわり木も香(かほ)ひおゝし 杦(すぎ)   大 舩(ふね)の帆柱(ほばしら)に遣ふもの未曾有(みそうう)の品 沢山(たくさん)にあり 松(まつ)   日本にかわりなし 路葉(びんろうじ)  大木にて実(み)ハ国人 薬喰(くすりぐい)に日々 食(しよく)する也 男女(なんによ)とも     歯(は)の     くろきハ此 実(み)を食するゆへなり葉(は)ハ国中の屋根(やね)又ハ     かべのかわりにもなり此木ことの外おゝし 【左丁】 槐(ゑんじゆ)檜木(ひのき) 此外大木あげてかぞへがたし 椰子油(やしゆのき) 此 柎(き)甚だ大にして百年にも朽(くち)ることなし葉(は)ハ    カチヤンといふて国中(こくちう)の屋根(やね)かべのかわりにも用る也     路葉(ろは)と同じことなり実(み)ハ食(しよく)用となし皮(かわ)ハ舩(ふね)の    綱(つな)により遣ひ実(み)の穀(こく)ハ釘(くぎ)のかわりになること鉄(てつ)く     ぎのごとし木ハ切とりて油をせんじだしともしあ     ぶら髪(かみ)の油にも遣ふ国用(こくよう)第一の樹(き)なり 右の外 諸木(しよぼく)数多(あまた)ゆへ珍(めづら)しき品(しな)斗(ばかり)を記(しる)し候       ふしよりふしまで    寸法 一本弐尺八寸弐分 竹     一本弐尺九寸       一本三尺四寸七分