翻刻
【右丁】
【上段】
打捨給(うちすてたま)ふべく候 仮(かり)
にも気随(きずい)の色(いろ)をみ
せ給ふべからす
第七人中にていか
にも心をはえ〴〵
敷(しく)有(ある)べく候 然(さり)とて
余(あま)り口をきゝ高笑(たかわらひ)
など見苦敷(みぐるしく)候 唯(たゞ)
男も女も物(もの)いひ過(すご)
し候事悪く候口は是(これ)
科(とか)の門(もん)舌(した)は是 禍(わざはひ)の
【下段】
一 嫉妬(しつと)の心 努(ゆめ)〳〵発(をこす)へからず男(をとこ)
淫乱(いんらん)ならは諫(いさむ)へし怒怨(いかりうらむ)へからず
妬(ねたみ)甚(はなはだし)けれは其けしき言(ことば)も恐敷(をそろしく)
冷(すさましく)して却(かへつ)而夫 ̄ニ疎(うとま)れみかぎらるゝ
物也 若(もし)夫ふ義(ぎ)過(あやまち)有は我 色(いろ)を
和(やわ)らげ声(こへ)を和(やわらか) ̄ニして諫へし諫を
聞(きか)ずして怒らは先 暫(しばらく)止(やめ)て後(のち) ̄ニ夫
【右丁欄外左下】
八
【左丁】
【上段】
根(ね)と申事 実(づゝに)もと
思ひまいらせ候
郭公(ほとゝぎす)人も言ばの
多(おほ)かるは品すくな
しと一 声(こへ)に鳴(なく)
【下段】
の心 和(やわら)きたる時又諫へし必
けしきをあらくしこへをい
らゝげて夫 ̄ニ逆(さかひ)そむく事なかれ
一 言語(ことば)を慎(つゝしみ)て多(をふく)すべからず
かりにも人を誹(そしり)偽(いつわり)を言べからず
人の謗(そしり)を聞事有は心 ̄ニ修(おさめて)人
に伝語(つたへかたる)へからず訕(そしり)を言伝(いゝつたふる)よりも