翻刻
【右丁】
【上段】
御 夫婦(ふうふ)様御膳御 掛(かけ)
盤(ばん)御 重箱(ぢうはこ)御 蒸籠(せいろう)は
美作(みまさか)屋へ仰付られ
備前(びぜん)唐津焼(からつやき)御皿
御引盃御 茶(ちや)弁当(べんたう)
備中(びつちうの)守様よりの
御 贈(おくり)物なり備後(びんごの)
守さまには御たばこ
ぼん御火鉢御 燭台(しよくたい)
進ぜられ候 安藝(あきの)
守さまには御 歌書(かしよ)
【下段】
にいわれさるやうに我身
を慎み亦(また)は人にあなど
られても腹立いきとふる
事なくよく堪(たへ)て物を恐(をそ)
れ慎むへしかくのごと
くこゝろ得(へ)なば夫婦(ふうふ)の
中おのづから和らぎ行(をこない)
【左丁】
【上段】
周防(すはうの)守様より長門(ながと)
赤間関(あかまがせき)の御 硯(すゞり)定家(ていか)
卿(けう)の御 筆(ふで)歌仙(かせん)御巻
物におはしまし候
紀伊(きいの)守様より御
琴(こと)三味線(さみせん)碁盤(ごばん)
双(す[こ])六ばんにて淡路(あはぢの)
守様には花瓶(くわへい)おん
だいす進ぜられ候
阿波(あはの)守様御 奥(おく)さま
より犬張子(いぬはりこ)御 姿見(すがたみ)
【下段】
すゑながくつれそひ
て家(いへ)の内おたやかな
るへし
右之條々(みきのぜう〳〵)いとけなき
ときよりよく訓(をし)ゆべし
又書つけて折(をり)々読(よ)ま
しめ忘(わす)るゝ事なから