東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 3

女大学 - 翻刻

女大学 - ページ 3

ページ: 3

翻刻

【右丁】 【上段】  嫁(とつき)文章(ぶんしやう) 一筆(ひとふで)申入(まうしいれ)まいらせ候 そもじ さま(さま)御縁(ごえん) 組(ぐみ)極(きはま)り候(さふらふ)てよ所(そ)へ 越給(こしたま)ふよし誠(まこと)に 目出(めで)たふ幾千年(いくちとせ) 色(いろ)もかはらぬ常(とき) 盤木(はぎ)の枝(えだ)をつらぬ る御契(おんちきり)と祝(いはひ)まいらせ候 申までは候はねども 身持(みもち)正(たゞ)しくこゝろ 【下段】 の家(いへ)に行(ゆき)て必(かならす)気随(きづい)にて夫(をつと) に疎(うと)まれ又(また)は舅(しうと)の誨(をしへ)正(たゞ)しけ れは難(かたく)_レ堪(たへ)おもひ舅(しうと)を恨(うらみ )誹(そしり) 中(なか)あしく成(なり)て終(つい)には追出(をいいだ)され 恥(はぢ)をさらす女子(によし)の父母(ふほ)わが 訓(をしへ)なき事(こと)をいわずして舅(しうと )夫(をつと) のあしきと而已(のみ)思ふは誤(あやま[り])なり 【左丁】 【上段】 おとなしくさゞれ 石(いし)の巌(いはほ)となりて 苔(こけ)のむすまで繁(はん) 昌(じやう)して孫(まご)子(こ)の末々(すへ〴〵) まで御栄(さかえ)候やうにと うちねがひ候まゝ 筆(ふで)にまかせて申 上(あげ)まいらせ候 第一(だいいち)慈悲(じひ)ふかく 人(ひと)を憐(あはれ)み虫けだ ものゝ上迄(うへまで)も露(つゆ)の 【下段】 是皆(これみな)女子(によし)の親(をや)の教(をしへ)なき故(ゆへ)也 一 女(をんな)は容(かたち)よりも心(こゝろ)の勝(まされる)を善(よし)と すべし心(こゝろ)ばへ無美(よしなき)女は心 騒(さはがし)く 眼(まなこ)恐(をそろ)しく見(み)出(いだし)て人(ひと)を怒(いかり)言(こと) 葉(ば)訇(あららか)に物(もの)いひさがなく口(くち)きゝて 人に先(さき)だち人を恨(うらみ)ねたみ 我身(わがみ)にほこり人を謗(そしり)笑(わら)