翻刻
【右丁】
【上段】
必(かならず)高声(こはたか)に罵(のゝしり)給ふ
べからず主(あるじ)などの
聞せ給ふ所にては
猶更(なほさら)口惜(くちを[し])く候いかに
みめかたち美(うつくし)き
女房(にようぼう)も腹(はら)をたて
たる顔(かほ)ばせはみに
くき物にて候又
よまひ言(ごと)をもきく
まじきものと思ひ
給はゞ里(さと)へ返(かへ)し候へ
【下段】
ては其家を出ざるを女の道(みち)
とする事 古(いにし)へ聖人(せいじん)の訓(をしへ)也
若(もし)女の道 ̄ニそむき去(さら)るゝ時は
一生の恥(はぢ)也されは婦人 ̄ニ七 去(きよ)
とてあしき事七有一には 嫜(しうとしうとめ)に
順(したがは)さる女は去(さる)べし二ッには子(こ)なき
女は去べし是(これ)妻(つま)を娶(めどる)は子孫(しそん)
【左丁】
【上段】
男も女も余(あま)り短(たん)
気(き)に候へば難義(なんぎ)も
出来(でき)召仕(めしつかは)れ候者も
退屈(たいくつ)あればよそへ
【下段】
相続(そうぞく)の為(ため)なれは也 然(しかれ)《割書:共》婦人の
心正(こころたゞ)しく行義(きやうき)能(よく)して妬(ねたむ)心なく
は去ず《割書:共》同姓(どうせい)の子を養(やしなふ)へし或(あるい)
は妾(てかけ) ̄ニ子あらは妻 ̄ニ子なく《割書:共》去 ̄ニ
及ず三には淫乱(いんらん)なれは去四には
悋気(りんき)ふかけれはさる五 ̄ニ癩病(らいびやう)な
とのあしき疾(やまひ)有はさる六 ̄ニ多言(くちまめ) ̄ニ而