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川流の海に達するまての流の左右の木を伐らす神気は
木ある時は壮ん也木なき時は衰る物成故に泉源の山を伐
さるは雲雨を起し水を生するの神気を養ふ也海に
至るまての流川の左右の木を伐さるものは山の木なき時は
大雨の度〻毎に山崩砂土落入て川浅くなれり川浅くなれ
は旱には用水とほしく大雨には人家に洪水の憂あり田
畠を損ふか故也又山林に依て焼物をやくことをかんかふいか
なる深き山も久しく陶作の者おれは焼からす物也此故に
天下の用を達すへき程に山の荒さる様に或は材木を伐
出す処にて木の枝を谷に捨腐かすものあれは其枝木の
すたりを以焼物やかする法もあり焼ものは価高直にて
不苦ならて叶はさるゝにはあらす古へは瓢を二ツにしても湯水を
飲たり又木椀とて用ひたり焼物沢山なれは一通持ものも三
通五通も持り大事にせすしてわりくたきもする也如此物は
あれば有次第なくても世中のたゝぬといふ事もなし天下の
山川の害にならぬほとにして可也又塩浜をなす事処有
程有塩浜は山林を尽す物なれは天下の用を達すすき
ほとの処をえらひ程をえらふもの也いにしへは干魚といふ事は
多し塩魚は少なかりし近年は塩沢山なる故に塩魚多し人
も塩多く食すれは脾胃を破り虫を生す少用る【か?】物なれは
高直にて不苦其上近年塩浜むかしに三倍して塩かへりて
昔よりも高直也山次第に尽て薪不自由なるか故也雨年