翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

鶯宿雑記. 巻263-264 - 翻刻

鶯宿雑記. 巻263-264 - ページ 25

ページ: 25

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 行云〻藤川記云むかし浄見原天皇みのゝ野上に行宮を立られし事は  日本記抔に記しはへれとも遠き事なれは宮の旧跡なと慥に知る  人はかたかるへし 今は草刈童の朝夕道と成たるを見侍りて  〽あけまきは野上の草をかり宮の跡ともいはず分つゝそ行風雅集  〽霞たつ野上の方に行しかは鶯鳴ぬ春に成らし六百番歌合に  〽一夜かす野上の里の草枕むすひ捨たる露のちきりを此外古歌  かそふへからすむかしは此所に遊女傀儡なといふものゝ有しとかやされは  野上の古歌おの〳〵うかれ女をよめり俗説に昔此所に花子といふ  遊女有しに吉田少将といふ人此宿に旅寝して契を深し都に  のほらはむかへん事を約し扇を取かはしかへしか花子は明暮あこ  かれつゝ世のわざもなさてなん有ける主の長是をうとみ追出してけり  少将程なく東より上り尋られしに追出したれは力なく都にのほらる  花子はもし空行月のめくりあふえにしもやと洛中を狂ひありきし  に少将物詣のかへるさにめくりあふきのかたみを出し互に袖をし  ほるなる末の松山波越さぬ深き契をこめられしと也或云此事  非也吉田といふ称号に少将といふ官はなき事也今の勧修寺万里  小路なとも昔は吉田と云つる事あれども両家共に名家なれは  中将少将にはならすして侍従より弁官にいたる今の吉田は卜部氏  にて猶しも中少将にはならす八省をかくる羽林家の人ならでは  少将に任せさる也云〻 南宮○仲山○御山華表に題して曰正一位仲山金山彦太神云〻  日本記神代巻所謂伊弉冉尊将生火神悶熱懊悩而 【右頁書込み】 《割書:霞たつの歌は|よみ人しらす》 《割書:一夜かすの歌|定家卿也》 《割書:拾遺愚草には|人の契をと》 《割書:あり|》 《割書:○花子は班女|といふものゝ》 《割書:誤か将班女|か花子といふ》 《割書:女かしらす近|年桜井》 《割書:庄右衛門か曰|我家は班女》 《割書:か末也と云〻再按ニ芲【花】子は実名也班女は狂女ニナリシ寸【時】唐ノタメシヲ引テ班女ト人云シコト謡ニアリ|》 【左頁書込み】 《割書:乗邨按ニ|華表額ハ》 《割書:正一位勲二|等金山彦》 《割書:太神トアリ|》