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翻刻
其色数品あり黄色青緑黄斑緑斑也黄青白の三路有
緑紅黄の三瓤あり其子必黄白色にて殻かたし美き物
は其色緑黄相ましはり青路緑瓤也是を上品とす時は
夏土用より七月の末にいたるまて吉とす此時を過る時は味悪
くして毒あり酒塩麝香の三ツの物よく瓜と化ス水腫【「水腫」の左横に「若付ノ水腫」の書込み有り】
の病を治すに利あり此事省く也医者に遇ふて聞へし
酒を觧し暑を消し水気を逐ふ事医書に見ゆ
牛蒡(ウマヽフキ)大榑(オホクレ)村より出甘美也和名ニ云悪実一名牛蒡岐太
岐須ともいふよし記せり主治数〻あり中にも中風諸瘡を
治すをつかさとす洛の鞍馬八幡の村里武蔵の忍郷岩築
の里其外国〳〵にあれともみのゝ牛蒡を第一とせんいかにと
なれは其價いと貴とし他国にかゝるものをいまた聞かす
乗邨云此埴生涼風は受かたき事もいと多く侍れと美濃
に遊ひて勝地を探らん一端ともなるへきをぬき〳〵うつしはへる
又新撰美濃九景集といへるものゝ和歌を埴生涼
風の表紙の裡に見えたれは爰にうつしぬ
笠縫暮雨 安嘉門院四条【阿仏尼】
旅人のみの打はらふ夕くれの雨に宿かる笠縫の里
和錆夏屮【草】 後成恩寺入道前関白太政大臣【一条兼良】
あけくらすしげきうきみのわざみのに猶分迷ふ夏草の露
不破秋月 信実朝臣【藤原信実】
秋風に不破の関屋のあれまくもおしからぬまて月を洩くる
【右頁書込み】
《割書:渡辺支考|か句に》
《割書:初瓜や東海|道を》
《割書: 一かしり|》
《割書:アヤタリカ| 京日記云》
《割書: 鞍馬寺ニて| 牛房をたうべ》
《割書: けるに殊に| めてたきもの》
《割書: なれは又のとし| も給はれなといひて〽能ころに告よくらまのうまふゝき》
【「たうぶ」は「食ふ」の謙譲語、丁寧語】
【左頁書込み】
《割書: 有琴?か随分記に大榑村の牛房うる人に價を尋けれはいと貴きよしいひけれはかはずにもとすとて》
《割書: 〽売すとも手綱| はゆる?せうまふゝき》