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かき木に作りたるをも御覧せよ生身の人をも見給へ北狄天
竺南蛮の人には神なし自然の天応也文の字をふみと
よむは中のくを略していへりふくむの儀也文字には天地万
物の理をふくむ也此故に其国土の神は霊に人は通なる
所には文字通ひ神不霊に人不通なる所には通はす通す
るを人といひふさがるを禽獣といふ北狄南蛮天竺も
人の形有故に大かたは人の心も有やうなれ共実はふさかる所
有て禽獣に近し爰を以て神もなく文字も通はす日本は
東夷の小国なれ共神国とて国土霊に人心通なりもし貢
物さゝけは文字を習し恩もあれは君師の理にて大明にこ
そつかふまつるへき也それたに武国にて恐るへき所なけれは
遠路といひ独立して有しに神もなく文字もなき畜生国
の被官とならんとは思はさりき其時武士仰きて見けるに只
人ならぬ御気色なれはひさまついて答て申さくいにしへむくり【むくり-蒙古のこと。】
度〻取かけ侍れとも終に勝ことをえす当社八幡宮の御在
位の御時は三韓迄も随ひ奉り王仁を召て五経をよませ中
国の道まても知し召たりとこそ承り侍れ畜生国のつかはれ
人と成たるためしを聞侍らす心えかたくおはします社家のいふむ
かし物語にいひし謀におとされ侍り世の中のつもり能ものゝいふ
日本の国を四ツに分て其一を天竺へ年貢に出すと四分か一は
十二三ヶ国也其積は日本国中の寺領并に寺地寺山は諸旦
那ゟ取入物を合ていふ也社領といへ共仏者かもれは寺領也