翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

鶯宿雑記. 巻263-264 - 翻刻

鶯宿雑記. 巻263-264 - ページ 61

ページ: 61

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全くとらるへし今肥前肥後は大国也此両国の所務全く南 蛮天竺に与ふるとも日本の衰微にあらし毎年五百人千人ツヽ つかはれ人をわたす共人もたえし君子は少なき事をは憂すして 均しからさる事を憂るなれは少〻は九州を損乏しても跡を能 ひとしくせは大なる害ならし今日本を以て日本を討る〻の費 は九州をとられたるには劣れり今の日本の出家の多きたとへ 戒をたもち無道ならす草庵を結て奢らす共なす事なく て食する者なれは十口の産ある家の十人を養ふ者に二人の 外人をかさむか如く成へし況や空〻として夥敷堂寺を多 くたて天下の山林を削る事なれは奢たる客三人をかさみたる か如し一銭ためしの皮に五分を加えてぬくか如ししかのみならす 山あれ川埋れて旱には用水貧しく大雨には洪水の損毛あれは いまた委しく積らは仏者の日本国を打取事いくらと【も?】いふ果し は有まし廿二三ケ国はなとやうにも毎年とらるゝにて有へし 今時新地の寺御法度と有事は少は上にも御心付たるとは見 え侍れ共寺と名付す在家の様にたてゝ坊主の住は苦しから すとて四五年も住侍れは頓て実の寺に建直しぬ能つて ひき持ぬれは百姓の命を養ふ上田畠にても昔の寺の跡と 名付ていつくのやらん古き寺号をいひて大寺多く取たて 侍り又本寺へ届て許さるれは不苦とて新寺いか程も田舎 〳〵に出来ぬ其上に唐僧の弟子といへは今まての大寺を 人に譲り新に大寺を取立侍り是は又御法度の外にて侍