翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

鶯宿雑記. 巻263-264 - 翻刻

鶯宿雑記. 巻263-264 - ページ 72

ページ: 72

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行ぬ江州のものゝ物語に在〻にて百姓奉公人四斗俵三石 とりぬ銀にしては今は百三四十目也農人は悪食にても食 多く用されは働ならす此故にひたるき事なし衣服はな【ひだるし-ひもじい】 らひにていらす然は取者は皆有余となりぬ是を以て妻 子を養ひ未進に出しぬ江戸へ給人の方へ奉公にゆけば 小者は銀百目余ならては呉られす往来の路銀江戸にて の着類酒食のかつえに用ひぬれは有余の事はおきて身 一人にたらす早其年に江戸にて借銀出来れは在所へ上るへき 様もなしわなにかゝりたるやうにて五年も六年もくらし艱難 へて借銀をすまし親兄弟のみつきを得て乞食と 成て漸く古郷にかへりぬ宿へのつゝけの沙汰にも不及扨 おそろしき気遣なる奉公のみしてひたるく寒き目にのみ逢 生れもつかぬ病を設けぬ如此なれは何に依て奉公に出へき 様なし吉利支【子?】丹御法度ニ付珠数ことの外はやれは是を挽 ても一日に銀五分のまうけ有江州にて中間小者の給分せ めて百五十匁たびてよと乞たれはたとへは今迄千人出たる 奉公人は千五百人は出へし其上に道具持馬取なとには百 七八十目もやらば弐千人も出へし切米たに高くは今の一倍 には成侍るへし百五六十目は昔の能徒若堂の給分なれ共 其時と今とは米の代違たり在〻ゟの奉公人は米を以て 極めとす今の百六七十目は米三石也昔の百六七十目は 米六石也若堂は弐三両小者は一両弐三歩取たる事も米