← 前のページ
ページ 76 / 111
次のページ →
翻刻
相とりの町人に渡しぬ町人其上米を取て高く売下米を買
て御蔵に詰ぬ掛り物多くも賄賂【まひなひ】次第なれは御米の善悪に
はよらず無理非道の懸り物多く取のみならす天の生物を空
しくすて虫になしてやせ奉公人諸職人を迷惑させ侍り是
一色にても上の御冥加のへる事にて御座候たとへ籾納に被成共
蔵奉行の被仰付様明らかに定り不申候はゝ下にての盜は止申間
敷候同しくは蔵奉行と代官と一人にて兼たき物也代官を京
伏見脇〻に置んよりは何方ニても御蔵の在所に今の御蔵奉行
衆の居所に置て在〻所〻の米は庄屋納なれは庄屋共の
吟味を遂一俵〳〵毎日納る時に俵に名書して入置則其
庄屋共上乗にて御蔵へ入あなたこなた手代一へん見廻り代官も
折〻は見て様子を考いつれの御蔵はいつれの村里の米と土地より
出る米の性にしたかひて裁判し扶持方抔に渡す時其土地の
米は米ニても格別あしき様子あらは其欠米【かんまい】は本主に出さす
る様にあらは懸り物も御蔵米の色〻の盜も有へき様なし
定りて渡二条の御番衆への御加増米大津の御蔵にて何れ
の村の納いつれの御蔵の米也大坂の御番衆へは大坂の御蔵にて何
れの村の納めいつれの御蔵の米と名付出其買人をは人〻より
御聞立可被成候米の相場たに定り候はゝ其御蔵へ納めたる庄屋
〳〵方より買手へ渡し銀を取て売主へ渡し可申候然は米の
よしあしは上様にも又拝領の人も構なき事ニて候若不沙汰なる
俵あらは米の買手と庄屋と吟味して其名の書付を以て欠