翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

鶯宿雑記. 巻263-264 - 翻刻

鶯宿雑記. 巻263-264 - ページ 77

ページ: 77

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を立させ可申迄也夫こそ百姓と町人との挨拶次第にて何の そこなひもなき事也又売米の吟味強くする事は一石ニ付て 銀一二匁も高く売人との事也然共左様の欲深き者は必す 売時分をぬかす物也昔我知音の武士知行の米納大かた にして吟味せす米も俵も人よりあしかりし然共一年中の売 米のつはめは人とかはらす能すれば人より高く売たる事 ありき其故は米のさかりしたる時は何程吟味よき米俵にて も高くかはす米のあかり立て人のほしかる時は米の吟味は 俵のよしあしにも構はす買手多き物也知音の武士はいつニても 米のあかりて人のほしかるときには其侭売〻せし故也かの欲深 きものゝ百姓を迷惑させ米縄俵強く吟味する者はあがれは いまた上らんとて待ほどに頓て下りくれは後〻は無是非下りの内にもう れは右の通也武士云諸侯の国〻にても籾納よく侍らんか社家云 籾納の仕様成へし御蔵なみならは非道成へし御蔵米ニては一石に 十五匁廿匁の懸り物あれは籾ニて納め一斗多く入てもいまだ三 四斗も百姓の得分ある国〻ニてはかゝり物有ましけれは其上に籾の 増あらは高めの上の高めとならむのぎ【芒】をゝき籾とのぎの なき籾にても殊外の違ひ有可被成とだに被思召候はゝいか様にも 可成事也大坂御蔵奉行かはり力者に御切米被下て能様に は聞え侍れ共下〻の盜の本ほとにはなきと申計にて百姓のかゝり 物の費迷惑はさのみかはりなき様子也如此にては盜も頓て 本の如く成侍らん又或云天下の奢故諸士の用不足にて