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に被成候はゝ女奉公人除る程有へし徒に米を費すのみならす
国郡の妨をなす事挙てかそへかたし或云近年米の酒に
潰るゝ事夥し先年酒半分作り候へとの御法度故酒の代
を高く仕候へとの儀にて酒は例年より多く作り直は高し
酒屋たるもの大に富に成たり酒に利多くと見えてとかく言
まわしてう儀して多作りぬ来年の米は高く安くと極月中
の米を中分してそれに二割の利を懸積て夫より高く
売せぬ様に被成候はゝをのつから酒の数もへり行可申候武
士云平家は奈良の伽藍を焼て其報に亡ひ信長は叡
山を潰し高野をも潰さんとし給ひし処に調伏の法を行ひ
たれば七日にあたる日明智に殺され給ひし如此なれは仏法の
しるしあらたなる事歟と存候社家云愚痴の坊主のいふ事をのみ
世中に聞ふれ侍れは本の正理を不知也平家は清盛の悪逆
無道積り一家の奢長して天罰を以亡ひたり奈良三井寺
等の坊主の出家の道をは失て武勇を事とし戦を好み
侍る故に宮にも頼れ給へり其道にあらぬ振舞に依て是も
罰にて焼れたり然共平家は我身の罪をかへりみるへき所に
さはなくて奈良三井の坊主の罪のみ咎しは愚痴之至也天
道に省きたる罪有ことはいはで寺を焼たる故と計いへは識者
の耳には心得ず又信長の明智に殺され給ひし事は其身武
勇の達者のみにて文道を知給はす取立の心安き者なれは
とて城主にもなし給ふ者に人前にて恥かしめをあたへ其後