翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

鶯宿雑記. 巻263-264 - 翻刻

鶯宿雑記. 巻263-264 - ページ 81

ページ: 81

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に立られしは無分別也軍法の方【才?】はかたの如く利たる人成しか治国 に成てはさん〳〵悪しきのみ也百里の島ならては狐住ず千里の 里ならては虎おらす然は物毎国相応身代相応の道理也 前にも人の申せし事を引侍る様に日本を百も五十も合せ たる大国ニて山林果しなき処にて作出せし堂塔伽藍を 日本の小国にうつし剰大仏迄作り侍る事は重〻の驕天道 に背くの国也此背きたる処より建る大仏なれは不吉の前 表たる俗説尤ニて候其上唐僧の来る事は費の上の費也 又何としても日本の案内も能聞ゆれはむくりか昔より心懸 る処の□共味方共成へしかゝる害のみ有て益なき物を呼 寄日本の諸人を弥迷はせ唐僧の流とて又一流出来方 〻に夥敷寺をたて扨隠元頭巾たにかふれはいつ方にも馳走し 宿かし侍れは何共しれぬ牢人すつはまじりに幾千人と云 数もしらぬ程集りをれりむさと出家するなとの御書出は 御座候へ共其地結句出家する者弥沢山なり若急度御法 度もあらはむつかしからん今の内に出家し楽せんと思ふ成へし 本寺よりの許し抔とて新寺の多事挙てかそへかたし遊民大 に多なるは飢饉の相也きゝんゆかは此遊民盗賊の巣也 しかれは唐僧の来たるは飢饉乱世の前表ならすや只唐僧 と大仏とは凶事と計聞ては道理分明ならね共其然る 故を聞は尤なる儀なり故をたに御改被成候はゝ唐僧大 仏の夭怪はおのつから消行侍らん