翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

鶯宿雑記. 巻263-264 - 翻刻

鶯宿雑記. 巻263-264 - ページ 94

ページ: 94

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少くて十万廿万ツヽは出家可仕候へは此かさみなくは卅年之内 には大方昔のよき仏法にかへり可申候町在郷の寺は皆なく なり侍らん山寺とても日本の土地に合せて国の衰微とならぬ 様に草庵を結ふ様ならは七堂伽藍堂塔の如き事は 有へからす然は仏法有共世のまとひ国の害とは成へからす 町人の我侭を御やめ可被成事は御心たに付せられたらは一年 の内にはやむへし武士の国所能人か天下の奢を長する事は いか様にもやみ可申候然共如此荒たる山林は十年廿年ニては中〻 育申間敷候五六年此かた乱世の下地を催し山川如此極りたる 事なれは近年の内の飢饉は何共防かれ申間敷候善者 あれとも如何共する事なきの時節にて侍らんか社家云上に 実に政を以天命の運気をかへし天下万世の為に太平の謀を 被成んとたに被思召候はゝ二三年の内至るへき飢饉を救はん事は 安き事也先天下の酒屋の酒作る事を一年ひしと御留被成 候はゝ一年のきゝんは救はるへし扨諸大名を半年代り三番 に被成半年は常の休み半年は臨時の休み也其臨時の 休みの余米をきゝん米として天下の為に除置扨又江戸 参勤のみやけ五節句の入用を米にして除置皆籾にし て天下の用粟?とし蔵入多大名は其外には手柄次第に御 奉公に除置被申様ならは十年の内にはいか様の凶年飢饉 あり共何の気遣も有へからす武士云酒をひしと御留被成候は 武士の払米の行処有間敷米俄に安くならは先日承候如く