翻刻
【右丁】
竜芽草(りうけさう)#1《割書:釈|名》
馬鞭草(はへんさう)の釈名(しやくめう)に今(い)は#2誤(あやまり)なり此(これ)を蘇頌(そせう)図経(つけう)に載(のす)る
処(ところ)なり即(すなは)ち救荒本草(きうくわうほんとう)#3の竜芽菜(りうけさい)#1にして図(づ)もあり和名(わめう)だい
こんさう《割書:江戸葉の羅蔔(たいこん)|に似たるゆへ名つく》又きんみつひきともいふ又くさのわり#4
《割書:白屈菜と同名なり上総九十九里方言 瘡(くさ)の王(わう)と云意にて諸の|腫物に用て効あるゆへ名つく附方に発背癰毒に用ゆるは竜#1》
《割書:芽草|なり》亦 備急本草(ひきうほんさう)江寧府(こうねいふ)芽子(けし)是(これ)なり山野(さんや)に多(おほ)し
春 宿根(ふるね)より生(せう)す葉(は)は紫背竜芽(しはいりうけ)#1《割書:大葉のたいこんさう|又八丈さうとも云》に似(に)て
窄(せは)く尖(とか)り一 茎(けい)に七 葉(やう)九 葉(やう)対生(たいせい)し間に小葉(せうやう)を雑(まし)ゆ形(かたち)
【左丁】
莱服(らいふく)《割書:たい|こん》の葉(は)に似(に)たり夏月(なつ)穂(ほ)を生(せう)して六七寸 五弁(いつへら)の小(せう)
黄花(わうくは)を開(ひら)く後(のち)毛剌(とけ)#5あり毬(きう)を結(むす)ふ形(かたち)こつふに似(に)て小(せう)
なり人衣(しんい)に粘着(ねんちやく)す根(ね)は指(ゆひ)の大にて黒色(くろいろ)味(あしはひ)酸(す)し
蛇含(しやかん) こきんばい
春(はる)宿根(ふるね)より生(せう)す根(ね)は筋(きん)の如(こと)く土(と)
中に延(のひ)処々(しよ〳〵)苗(なへ)を生す葉は蛇苺(しやわ)#6に
似(に)て五尖(こせん)或(あるい)は七尖(しちせん)あり一 根(こん)二三 葉(やう)
其葉(そのは)の中より夏月 細茎(さいけい)を抽(ぬきんし)ん#7二寸
許(はか)り末(すへ)に花を開(ひら)く形(かたち)梅花(はいくわ)に似(にて)黄(き)
色(いろ)形(かたち)大葉(たいやう)のたいこんさうに似たり
#8蛇含