翻刻
【右丁】#1
木藍(もくらん)
#2
こまつなき
又くさはき《割書:遠|州》ともいふ山野に多し春月 旧(ふる)
茎(くき)より葉を生す槐(くはい)《割書:ゑん|しゆ》の葉に似て小く杖(あき)【秋】
穂(ほ)をなして花あり胡枝子花(こししくは)《割書:は|き》に似て紅色(あかいろ)
後(のち)角を結(むす)ふ赤小豆(しやくせうつ)《割書:あつ|き》角(かく)に似たり中子(ちうし)
決明子(けつめいし)より小く西洋(せいやう)にては是よりも藍(あい)を
採(とる)インチコヘラと云
#3
藍殿(らんてん)は藍葉(らんやう)を採(とり)搗(つき)て坑中(あなのなか)
一#4入(いれ)石灰水を入(いれ)澄(すま)して下(した)に青色
のたまるをあゐのをりといふ是なり
青黛(せいたい)#5はあいろう棒(ほう)あり粉(ふん)あり
板流(いたなか)しあり青色(せいしよく)にして紫色(むらさきいろ)あ
るもの上品(しやうひん)なり又 波斯国(はるしやこく)の製(せい)
なるもの舶来(はくらい)あり塊(かたまり)をなす其色
紺青(こんしやう)の如し画具(かく)に用ゆ
#6
インテイコー《割書:羅|甸》
ハルレインブラーウヱ
インテイセブラーウ《割書:荷|蘭》
【左丁】
雀翹(しやくけう)《割書:附|録》 うなきづる
先輩(せんはい)の説(せつ)未(いまた)決(けつ)せす暫(しはらく)図(つ)して後
の考(かんかへ)を俟(まつ)これは杠板帰(こうはんき)の一種 柳(やなき)
葉なる物なり水辺(すいへん)に多し実(み)より
生す茎(くき)紅色(あかいろ)花は蕎麦(そは)に似て
紅白色(こうはくしよく)実も又 蕎麦(そは)に似たり
茎(くき)に剌(はり)#7あり鰻鱺(うなき)を捕(とる)に此 茎(くき)
を持をさゆれはとらへ易(やす)し
#8雀翹