翻刻
【右丁】
一種 しゝとび大戟(たいけき)
武州(ふしう)多摩郡(たまこほり)大箕谷(おほみや)辺(へん)に
生(せう)する物正二月 苗(なへ)を生す甚(はなはた)紅(こう)
色(しよく)長(てう)すれは緑色(みとりいろ)に変(へん)す葉(は)は
柳(やなき)に似(に)て歯(は)なく花実(はなみ)は同(おな)し根(ね)
赤褐色(うるみいろ)にして軟(やはらか)なり肉(にく)淡黄(うすき)
色(いろ)味(あしはひ)蒼(ゑこ)し#1これ時珍(しちん)の説(せつ)に
杭州(こうしう)紫大戟(したいけき)《振り仮名:為_レ 上|しやうとなす》と云 是(これ)なり
【左丁】
一種
京(けう)小倉堤(おくらつゝみ)に生(せう)する
大戟(たいけき)あり葉(は)細(ほそ)くして
一根(いつこん)より叢生(さうせい)す
一種
江州(こうしう)伊吹山(いふきやま)にて
ちゝもときと称(せう)
する大戟(たいけき)あり是(これ)
亦(また)苗(なへ)小(せう)にして土大(とたい)
戟(けき)と同(おな)し