翻刻
下女や子どもは盆正月はいつち悪ひか縮緬帯よ
銀のかんさしへつこの櫛よ開帳参りの風俗見
れば旦那様より御供の立派夫はまたしも大工
の風ぎ結城の綿入博多の帯よ紺の股引白足
袋はひて朝は遅ふて休みか永ひ作料増ねは
行事ならぬ酒は壱日二度出せ抔と天を恐ぬ
我儘はかり日雇人迄夫見習ふて出入旦那も御
不沙汰ばかりやつと一日顔指出すさへも機嫌
とらねは日半遊ふ夫に順して町屋の普請
たがへ美々敷せり合故に二重垂木に赤金ま
きて家根はしのかや柱や桁は櫬つくめの
造作見れば御殿廻りか宮拝殿か前を通ふるも
肩身かすほむいかな困窮の年からにても年
貢家賃の用捨はあらし少し下るとみせ追