翻刻
立る慈悲の心かけしつふほどもなひはことはり
浮世の道理深く考へ知らさる故ぞ世間裏屋
の風俗見るに古ひ家持勘定厚く俄分限は万
事かひとひ悪ひ心は見習ひ安く裏屋店かり
ほてふり迄も米か安ひとけんしき高く在所者
をは足下に見なし五十もふけりや口米ある
と言にいわれぬ広言吐て夫は扨置此近年の清
僧禅師と勿体らしく忝无は白粉くさりそへるおけ
さは指身の匂ひあまの三衣は子持の匂ひ朝の勤わ
小坊主計宵の勤はかねうつ計居間の柱の状指
見れは様は九様て御存よりと紅粉のつひたる
かなふみ計門徒寺衆は利欲にふけり教化一座
に冥加は四五度祖師の法事は自坊の法事畳
屋根替造作普請娘仕付る継目をすると旦那