翻刻!地震・災害史料

コレクション: NDL地震・火山

俗語之種. [6] - 翻刻

俗語之種. [6] - ページ 21

ページ: 21

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足の慥成者をのみ村〻に行かしめ 外に大切の品もあれとも貯置金銭と めしと味噌との此三品を第一として 持出さんとすいかなるかたに水の廻り押 来りなん事をおもふか侭に跡をも見す してゆくとはいへとも処に寄ては五丁 十丁亦は半道一里を隔漸〳〵わか家に 行ては見れとも斯なる三品を携ひては又 逃帰る小高き山〳〵苦痛の歎き実にもつとも 廿四日の夜大災発して危き命を遁れ我 家も見すして狼狽逃去り狂気の如く心を 苦しめ善光寺市町炎〻たる大火を眼前に 見やり嫁を案し聟を思ひ親を案し子孫 思ふ事縁組計のゆかりにあらすといへとも今にも水の 押来りなん事をおもふ時は狼狽て必害あり やるかたなく心を痛め未申にあたりては三里を 離れす稲荷山の一円の大火眼前に見え地は 幾度となく震ひ亦鳴動し足の元よりくゆるか 如く水絶にし大河をひかへ我か住む処は水にまかせて 最早なきものに思ひ斯の如く大難を身に引受て