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「ウツホー」近く成候所丑ノ方ヨリ吹風ニ落サレ不意に南へ漂へ「スケ
イトー」ノ内「エシラ」と申嶋ニ泊し夫ゟ辰巳へ乗り南亜墨利
加岬ヲ廻り戊亥へ乗翌卯二月漸ク北米利幹「マセツセーツ
」国「スーヘツホウ」と申湊へ着帆則「フイチセル」在所に御座候此処
住居の内万次郎ヲ船大工「アレン」と申者ノ娘「チエン」と申女
師に入門イタサセ横文字習セ申候扨「フイチセル」前妻死去ニツキ
後妻ヲ娶り港ヨリ五里程有之「シアントネツキ」と申処ニ田畑買
請住居仕候同年十月「フイチセル」又鯨漁ニ出帆此度は「チヨンマ
ン」《割書:万次郎
事》は留守居ニ残シ置レ候「フイチセル」妻ノ姉先妻の娘と四
人同居罷在候此処にて「バアツレ」ト申人算術万国地理側
量等教授仕候ニ付入門夫々稽古致し候巳ノ四月「フイチセル」
帰帆仕候後「スヘツホウ」へ罷越「ハゼ」と申樽屋ノ弟子ニ相成居
申候処病気ニ着また「フイチセル」宅へ立戻り養生ノ内手跡
其外学習仕候午年全快ノ後又「ハゼ」方へ参り居申候其
六月「テイスツ」と申人に被雇鯨船に乗出帆同船之中側
量に達し候者五人有之東へ乗出「ウイントアイラレ」島ヨリ