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翻刻
成んと云様成悪怜悧ニなりし処へ付込ミ
先第一ニ蘭法の治療医師ニ傳へ蘭法の
治療流行する彼か妖教を廣むる手段也
蘭医にも稀には学問有も有れとも多
分ハ無学文盲ニても横文字譯書の假名
附にても讀薬名もしれぬ新薬凡宰領の
物ニても呑せ元より漢法の医者とハ論
議も致さす素人には猶更法意をも云す病
人の生死ハ元より医の工拙ニよらず只早く
癒へき症も手間取位の事なれは幸に
生利ある病人の一両人も治療なす時ハ誰々ハ
名人也と世人評判すれは衆皆雷同して
俄ニ高名ニ相成薬は名もしらぬ物を飲せ
薬代は人の知たる人参桂枝大黄等の
價ゟ多分貪取故に蘭法の医師ハ大
方ハ富をなせり最初ニ医術ニ而深く信
をとらせ又日本人漸々奸曲弁佞ニなり
戦闘己か身を全くなして敵を破る
仕方有へしと思ふ拙陋臆病なる心を
【頭書 火輪船」風車】
見込第二は砲術を強大無量無邊の
機工を教へ道具達斗をなす様ニ誑んと
する計策也此方ニてハ持前の血戦刀闘
は浮雲し同くは寐て居る敵を退る
仕方有んと工夫なす族は別て深く